2018年12月6日木曜日

MM。展の思い出のようなもの

■2016年10月30日
初めて原宿デザインフェスタギャラリーに足を踏み入れた時のことは忘れられない。
そこには所狭しと置かれた宅配便の荷物。立錐の余地もないくらい人が詰め込まれ(やや大げさか)、特にほとんどが女性だったことに一瞬たじろいだ。
全員初対面(のはず)かつ、女性陣の迫力に気押されたまま、半分以上終わっていた設置作業を黙々と手伝っていた記憶がある。
正直、少々(いやかなり?)肩身の狭い思いではあった。

この時はまだデザインフェスタギャラリーの一部屋だけの、こじんまりした展示会だったが、その作品数と濃度、熱意は異様なほど高かったように思う。
もちろん今も高いのだけど、初めてということで皆、不安を抱えつつ、それを上回るモチベーションの高さ、手慣れていないから起こるトラブルへの対応などから、一種の興奮状態が続いていたように思えた。

この時のことを今思い返すと、高校の文化祭みたいだなあと、懐かしく思えてくる。そう、大学の学園祭ではなく、高校なのだ。

これは私の勝手なイメージなのだけど、大学の学園祭は享楽的。もちろんそうではない展示もたくさんあるけれども全体的なイメージは、まず楽しむことが先に立っていたように感じられた。
対して高校の文化祭は「生真面目」。お遊び企画もどこか真面目さが滲み出る。繰り返すけど、これは私の個人的なイメージであって、かつそれぞれそうでは無い部分はあることは承知している。

で、まあ、その意味において、このMM。展は最初から4回目の開催にいたるまで、作品に対する取組が真摯で、求道的というと大げさだけど、突き詰めているというか。そしてそれを心から楽しんでいるのが良かったと思うのだ。
とはいえ、決して重くなることなく、軽やかなところもいい。
たくさんの多様な作品群を一つひとつ見るのも、本当に楽しかった。3日間で展示が終わってしまうのが勿体なかった。 
出展者でもあっていわば身内が自画自賛的にこういうのも憚られるところだけど、参加していて気持ちのよい場所だった。 
そして、3日間の展示を終えてみると、意外なほどグラフが好評だったことに気をよくして、2回目、3回目と出展することになっていたわけでして。自然と出展者の方々とも顔見知りになり、コンサート現場でも会話をするようにもなって、そしてまたMM。展で再会するのが楽しみだった。
今回、4回で一区切りというのは、そんな場が無くなる寂しさはけっこう大きい。それに、これまで蓄積して来たデータの分析研究の成果をどこで発表したらいいか、悩んでもいる。
ただ、出展して来た人たちの動向を見てると、そのうちウズウズして来て何かしら動きがあるのでは?とも思っている。さて、どうなるか、見守って行きたい。
■謝辞
最後に、これまで展示会場の確保から、連絡、搬入搬出、その他諸々の雑事を一手に引き受けて奮闘されたスタッフの皆様に深く感謝いたします。ありがとうございました!